【防音仕様】リフォームを機に本格的な二刀流専用室が完成
お部屋:専用室
場所:大阪府
インストーラー:中川 英久
ホームシアターやオーディオ再生にはどうしても近隣への音の問題がついて回ってしまいます。
どれくらいのボリュームで楽しむかは様々ですが、より大きな音で楽しみたいと思うのは皆様に共通するお悩みかと思います。
しかし、個人宅ならまだしもマンションや共同住宅等、近隣へのご配慮を必要とするシーンは多数存在しており、折角のシアターご導入にも心の底から楽しめないという感想をお持ちの方も…
そんな時の解決策の1つとして真っ先に挙げられるのが、お部屋に防音施工することです。
お部屋の内装に物理的な処置をして、外に漏れてしまう音を減らしてしまおうという考え方で非常に有効な手段となります。
ただ同じ防音でも発生する音の大きさにより施す段階があり、お部屋のご用途やオーナー様のご希望に併せて適切な選択をする必要が有りますので、ご導入の際は必ず当社のような専門店や業者様にご相談ください。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回はそんな防音施工を施したオーナー様のシアタールームをご紹介させて頂きます。
新たにお引越しされるマンションの2部屋分のスペース(約6畳×2部屋)をリフォーム兼ねて専用室にしてしまおうというご計画の基、防音施工を定評のある大建工業(ダイケン)の仕様にてご提案させて頂きました。
防音グレードとしてはスタンダード防音、約40dBの防音効果が望める仕様となり、防音施工としては非常にポピュラー且つ費用対効果の高い内容となります。
楽器等の演奏をしたいという方には少し心許ないかもしれませんが、オーディオやホームシアター用途の方であればこの内容を基準に検討していくのが良いかと思います。
余談ですが、防音施工というものは非常に主観に左右されやすい施工内容になります。
一例として想像より音が止まってくれた、いやいやあんまり止まってないよ、なんてことが起こり得る施工内容となります。
これは音の大小の感覚が個人個人の感覚で非常に差があることに原因があります。
従って導入の際は、必ず納得がいくまで当社のような専門業者に説明を受けてくださいね。
もちろん当社のオススメする施工内容は主観に左右されることのない根拠のある内容なので、自信をもって施工提案をさせて頂いております。
さて、上記を踏まえて本件では既設の窓(1面の掃出し窓・腰窓2面)に対し新たに壁を起こして腰窓1面に変更。
その腰窓には内窓(AGCのまどまど)を加えて遮音性能をアップいたしました。
窓面への施工は非常に遮音効果を高める部分ですので、抜かりなく対応しています。
今回のお部屋はオーナー様のご希望から、明るめの内装材にて仕上げています。
照明はダクトレールにスポット照明を配置し、リビングライコンにてコントロールすることでご使用シーンに合わせた調光が可能になっています。
こうして仕上がった環境に対し、主役となるシアターシステムにはお手持ちのレーザープロジェクターをメインに据えた120インチの環境を提案させて頂きました。
柱の大きさ・位置とプロジェクターの投射距離との関係から120インチスクリーンが最大サイズとなるのですが、これはサウンドスクリーンというスピーカーの再生音が透過できるスクリーンをご導入されたことで実現できたサイズになります。
サウンドスクリーンとは、スクリーンの裏側にスピーカーを設置して、映像から音が出ているような、まるで役者がセリフを話しているような一体感を感じられる映画館等でも使用されているスクリーンです。
またサウンドスクリーンには音を通す為、スクリーンに細かい穴(サウンドホール)が空いています。配置、製品によってはプロジェクターの光がサウンドホールから透け過ぎてしまって映像のクオリティが極端に落ちてしまった・・・という事もあるので、製品選びは私たちプロにお任せ下さい。
スクリーンの後ろにスピーカーを配置することにより圧倒的な映像と音場の一体感の実現(映画館と一緒ですね)が出来ますが、同時に物理的に穴が空いている幕面なのでプロジェクターの投影光が後ろに抜けてしまいます。
この抜けた光はスクリーンの奥に反射して視聴者にも見えてしまう恐れがあり注意が必要です。オーナー様のご希望でスクリーン裏に設置しているソフトラックには、黒い布を掛けて光の反射による悪影響を減らすアドバイスもさせて頂きました。
大きな布の面積は同時に余分な音の吸音効果も望めますので、一石二鳥の工夫ですね。
スピーカーには7.1.4chの立体音響の配置を当店オススメのECLIPSEシリーズにて統一、マランツ製のAVアンプの「SR6015」の高い再生能力も相まって無敵のサラウンド再生を獲得しました。
サウンドスクリーンの裏側とサラウンドの4chに配置されたイクリプスは、今年モデルチェンジされたばかりのTD508MK4を配置。定位に優れたスピーカーのため、視聴位置での臨場感は並の映画館を凌ぐほどです。
メインとなるフロントスピーカー3台は外部パワーアンプであるATOLL製の「AV100」で駆動、スピーカーケーブルの長さはすべて同じ長さに接続した上で専用スタンドによりさらなるクオリティアップを実現しています。
今回のご紹介内容だけでもそのクオリティの高さは想像に難くありませんが、このお部屋にはピュアオーディオに特化したシステムもシアターシステムとは別に構築されています。
このシステムはオーナー様自らが吟味した機材たちで、非常にクオリティの高いステレオ再生に感動させて頂きました。
リフォームを機会に防音施工を軸として、シアターとピュアオーディオの二刀流を存分に楽しめる本案件はオーナー様から非常に高い満足が得られたとお褒めいただきました。
当社ではどんなご要望にも応えられる技術とノウハウを持っておりますので、どんな内容でもお気軽にご相談下さい。
<主な使用機材>
メーカー | 機材名 | |
プロジェクター | SONY | VPL-VW745 |
120インチサウンドスクリーン | イーストン | E8K-KE120HD |
AVセンター | marantz | SR6015 |
フロント・センター用パワーアンプ | ATOLL | AV100 |
フロント、センター、サラウンド、サラウンドバック | ECLIPSE | TD508MK4 |
トップスピーカー | ECLIPSE | TD307MK3 |
サブウーファー | B&W | ASW608 |
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