【インストーラーお勧め商品】天井埋込スピーカーの選び方は難しい!?【KEF Ciシリーズ】
スピーカー機材には各メーカー様で沢山ラインナップがあり、目移りしながら予算を含めて選定していくのも楽しいものです。
特にフロア型スピーカーは予算やランクによって音質やサイズ、仕上がり等が優れていく傾向があり、ついついより良い機材を求めて無理をしがちな選択をしてしまうことも。
設置型のスピーカーは見た目にもはっきりと大きさや仕上がりが変わるので解りやすいのですが、ユニットだけの埋込スピーカーの場合見た目にはサイズ一緒なのに何が違うの?なんて疑問も出てくるかと思いますので、KEF社様の埋込スピーカー「Ci160QR」と「Ci160.2CR」を参考にその内容に少しだけ迫ってみようと思います。
見た目にはほぼ一緒なこの2機種、それもそのはずで奥行に違いがあれど平面のサイズは一緒です。
ただしスピーカー1台のお値段が全然違いまして、単純に価格の高い「Ci160QR」の方が上級グレードと言えます。
グリルをはめてしまうと見た目には全く同じなのですが、グリルを外してよく見るとコーン中心にあるシルバーの部分が僅かに違うのが解るかと思います。
2機種ともKEF社様の得意なUniQドライバーレイアウトを採用していて、大きな低中域再生用のスピーカーの中心にシルバーの高域再生用のツイーターがレイアウトされているのですが、そのツイーター部分が「Ci160QR」のほうが一回り大きいんですね。
これがそのまま高音域の帯域の強化につながっており、「Ci160QR」のほうが余裕のある高域の再生音の獲得につながっています。
スペック表の「周波数特性」の表記数字を見ると、「Ci160.2CR」の「52Hz-20kHz」に対して「Ci160QR」は「38Hz – 34kHz」となっていて性能的にも高域のフォロー幅が広いことが解ります。
補足ですが、周波数特性(再生可能周波数とも)という数字は表記数字の桁が少ないほどより低い低域再生が可能で、数字の桁が高い程より高い音が再生可能ということになるので、機材の性能判断の目安になります。
そして見た目には同じ低中域再生用の部分も、奥行を深くすることでより大きなコーンの振幅を可能とし、結果低い低域再生を可能としています。
スペック表
Ci160QR | Ci160.2CR | |
公称インピーダンス | 8 Ω | 8 Ω |
感度 | 89dB | 89dB |
周波数特性 | 38Hz – 34kHz (±6dB) | 52Hz-20kHz |
クロスオーバー周波数 | 3.0kHz | 2.5kHz |
使用ユニット | LF: 160mm HF: 19mm | LF: 160mm HF: 16mm |
推奨パワーアンプ | 10-125W | 10-100W |
製品外形寸法 | 直径:234.6mm 奥行:98mm | 直径:234.6mm 奥行:88.7mm |
穴開け寸法 | 直径:196mm | 直径:196mm |
取付板厚 | 最大板厚: 36mm 最小板厚: 6mm | 最大板厚: 36mm 最小板厚: 6mm |
表面からの取り付けの深さ | 91mm | 84.5mm |
重さ | 2.05kg | 1.4kg |
簡単にいうと、見た目は同じサイズのスピーカーでも「Ci160QR」の方が「CI160.2CR」よりも単純に広い再生帯域を持っているということになります。
そして見た目には解りずらいのですがコイルの大きさや使用部材の素材、金メッキ仕様のケーブル接続部品の採用等の違いもあります。
つまり単純により「音が良い」ということになり、コスト増加も納得の内容になっています。
上記以外にもスペック票を確認することで様々な違いを見出すことが出来ますが、今回触れた内容はKEF社様に限らずどのメーカー機材にも当てはまりますので、少々難しいお話かもしれませんが是非覚えておいてくださいね。
また通常ステレオ再生で使用する場合は2つのスピーカーが必要となってきますが、なんと埋込スピーカー1台でステレオ再生可能な「Ci160CRDS」なんて物もあります。
こちらは省スペースでステレオ再生が可能な為、キッチンや小さな書斎、浴室等での活躍が期待できますね。
さらにKEFでは丸形に限らず、角型のスピーカーも各種ラインナップされていますので選択の幅が広がりますね!
天井埋込スピーカー(角型)も各種ラインナップ
スピーカー機材はサイズは一緒でも素材や構造、使用部材等の構成で性能の違いが如実に現れてきます。
採用されている素材はそのままコストに直結しますが、その分ちゃんと音質の向上という形でリスナー様に多大な貢献をしてくれます。
しかし、予算はオーナー様により様々なので無理のない範囲で構築していくことも大切です。
システム構築の際は単純に高い・安いと判断するのではなく、予算とのバランスを考えて機材選択が出来ると満足度の高いシステム構築が可能になりますので、私共を始め専門店に必ずご相談くださいね。
ホームシアターに関するご相談なら、いつでもお気軽にお問い合わせください!